結城紬の老舗 奥順株式会社

明治40年結城紬の製造問屋として創業した奥順さん。
結城紬の製作工程は国の重要無形文化財に指定され、ユネスコ無形文化遺産にも登録されています。
奥順さんでは結城紬の伝統と歴史を知り、美しいきものと現代の生活に寄り添う手作りの最高品質の織物に出会うことができます。

奥順さんは結城紬の総合ミュージアム。
「つむぎの館」の敷地内には築150年の古民家や明治時代に建造され国の登録有形文化財に指定されている社屋や中庭などを見ることができます。
資料館の「手緒里」には結城紬に関する歴史的資料や江戸時代から現代までのきものが展示されています。

資料館の「手緒里」

渋いシックな色合いは、旦那衆の着物として江戸の町で人気を博しました。明治以降は女性のおしゃれ着としての需要が高まります。そのため女性好みの華やかさ、淡い色合いなどが増えていきます。時代とともに進化していく過程と、長い間継承され愛され続けてきた美しさを感じることができます。

「古民家」は常時200点以上の結城紬が陳列されています。普段着物にふれる機会のない方でも、ここでは反物、きものに直接触れることができるので、その風合いを楽しむことができます。そっと触れてみると、柔らかく、しなやかな、そして生地のあたたかみが指先から伝わります。真綿からつくられた糸でできたきものは、羽織ると空気の層に包まれているかのように軽く、温かみを感じます。

200点以上の結城紬が陳列されている「古民家」

「織場館」では、事前に予約をすれば、機織りや草木染めを体験することができます。染め体験ではバンダナやエコバック、ショールづくりに挑戦することもできます。地機織り体験では、はた織の伝統技術を体験することで、よりいっそう先人の優れた技を身近に感じることができます。

美しいのれんが目を引く「壱の蔵」はギャラリー喫茶です。結城紬や結城の地に関連するアート作品に囲まれながら、ゆったりと語らうことのできるスペースです。地元の方や結城紬やアート作品が好きな方との交流に新しい出会いが生まれます。

奥順さんでは、結城紬を次世代に繋げる為に新しい挑戦に取り組まれています。身にまとう、肌で感じることをテーマに、アパレル生地、インテリア生地を展開していて、フランスの有名高級メゾンがパリ・コレクションで披露した服に結城紬の生地が使われたことがあるんです。

ショールを中心としたファブリックブランド『YŪKI OKUJUN』は、伝統を守りながら、様々な切り口で私たちの生活によりそう新しいブランドです。「結の見世」には、ショール、小物など紬の風合いを活かしたお手頃な紬製品を購入することができます。

大切な方へのギフト、自分のための特別な逸品をえらんでみてはいかがでしょうか。

奥順株会社

創業明治40年(1907年)

創業以来産地の機屋と連携しながら、結城紬の企画とデザイン及び販売流通を請け負う「製造問屋」として、産地の発展に寄与してきました。

2006年には資料館を含む総合ミュージアムを敷地内にオープン。文化として結城紬を伝えていくことも、大きな使命と捉えています。
また近年では従来のきもの生地に加えて、ショール、服地など、新しい商品・生地開発を積極的に行い、今の暮らしにとけこむ製品づくりにも尽力しています。

革新を繰り返し、伝統を伝えていく。

常に挑戦しながら、これからの100年を歩んでいきたいと思います。

受賞歴

真綿まとうショール(旧名コンフォルタ)
茨城デザインセレクション 知事選定